16.
信仰は愛のようなもので、強制することはできない。
– ショーペンハウアー -2428
17.
富は海水のようなものだ。飲めば飲むほどに渇きをおぼえる。名声についても同じである。
– ショーペンハウアー -2403
18.
人生というものは、通例、裏切られた希望、挫折させられた目論見、それと気づいたときにはもう遅すぎる過ち、の連続にほかならない。
– ショーペンハウアー -2419
19.
名誉は、外に現れた良心であり、良心は、内に潜む名誉である。
– ショーペンハウアー -2400
20.
熟慮を重ねることによってのみ、読まれたものは、真に読者のものになる。食べ物は食べることによってではなく、消化によって我々を養うのである。
– ショーペンハウアー -2429
21.
悲しみのほぼすべては他人との関係から生まれる。
– ショーペンハウアー -2404
22.
運命がカードを混ぜ、われわれが勝負する。
– ショーペンハウアー -2451
23.
虚栄心は人を饒舌にし、自尊心は沈黙にする。
– ショーペンハウアー -2445
24.
卑しい人たちは、偉人の欠点や愚行に非常な喜びを感じる。
– ショーペンハウアー -2405
25.
読書で生涯を過ごし、さまざまな本から知恵をくみとった人は、旅行案内書をいく冊も読んで、ある土地に精通した人のようなものである。
– ショーペンハウアー -2407
26.
われわれのすべての災禍は、我々がひとりきりではいられないことに由来する。
– ショーペンハウアー -2453
27.
人間は、自分の頭脳や心を養うためよりも何千倍も多く、富を得るために心を使っている。しかし、私達の幸福の為に役立つものは、疑いもなく人間が外に持っているものよりも、内に持っているものなのだ。
– ショーペンハウアー -2422
28.
すべての人間は、他人の中に鏡を持っている。
– ショーペンハウアー -2456
29.
人間の幸福の敵は、苦痛と退屈である。
– ショーペンハウアー -2424
30.
人間は孤独であるかぎり、彼自身であり得る。
– ショーペンハウアー -2421
31.
読書とは、自分で考える代わりに他のだれかにものを考えてもらうことである。
– ショーペンハウアー -2406
32.
才人は、誰も射ることのできない的を射る。天才は、誰にも見えない的を射る。
– ショーペンハウアー -2434
33.
紙上に書かれた思想は、砂上に残った歩行者の足跡に過ぎない。歩行者のたどった道は見える。だが歩行者がその途上で何を見たかを知るには、自分の目を用いなければならない。
– ショーペンハウアー -2433
34.
人生の幸福にとっては、我々のあり方、すなわち人柄こそ、文句なしに第一の要件であり、最も本質的に重要なものである。
– ショーペンハウアー -2418
35.
人は通常、金を貸すことを断ることによって友を失わず、金を貸すことによってたやすく友を失う。
– ショーペンハウアー -2425
36.
無知は富と結びついて初めて人間の品位をおとす。
– ショーペンハウアー -2401
37.
誰もが自分自身の視野の限界を、世界の限界だと思い込んでいる。
– ショーペンハウアー -2411
38.
孤独は、すべて優れた人物の運命である。
– ショーペンハウアー -2438
39.
時は、よく用いる者には親切である。
– ショーペンハウアー -2432
40.
我々は、他の人たちと同じようになろうとして、自分自身の4分の3を喪失してしまう。
– ショーペンハウアー -2448
41.
船荷のない船は不安定でまっすぐ進まない。一定量の心配や苦痛、苦労は、いつも、だれにも必要である。
– ショーペンハウアー -2414
42.
大切なのは普通の語で非凡なことを言うことである。
– ショーペンハウアー -2412
43.
我々は朝を生の本質と見、これを神聖に扱わなくてはならない。
– ショーペンハウアー -2447
44.
あきらめを十分に用意することが、人生の旅支度をする際に何よりも重要だ。
– ショーペンハウアー -2457
45.
世間普通の人たちは、難しい問題の解決にあたって、熱意と性急のあまり、権威ある言葉を引用したがる。
– ショーペンハウアー -2416