31.
好奇心を爆発させるのも冒険、また、好奇心を抑制するのも、やっぱり冒険、どちらも危険さ。人には、宿命というものがあるんだよ。
– 太宰治 -8479
32.
人間は不幸のどん底につき落とされ、ころげ廻りながらも、いつかしら一縷の希望の糸を手さぐりで捜し当てているものだ。
– 太宰治 -8463
33.
鉄は赤く熱しているうちに打つべきである。花は満開のうちに眺むべきである。私は晩年の芸術というものを否定している。
– 太宰治 -8458
34.
本当の気品というものは、真黒いどっしりした大きい岩に白菊一輪だ。
– 太宰治 -8452
35.
怒る時に怒らなければ、人間の甲斐がありません。
– 太宰治 -8457
36.
人から尊敬されようと思わぬ人たちと遊びたい。けれども、そんないい人たちは、僕と遊んでくれやしない。
– 太宰治 -8468
37.
学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。これだ。これが貴いのだ。勉強しなければいかん。
– 太宰治 -8482
38.
駄目な男というものは、幸福を受け取るに当たってさえ、下手くそを極めるものである。
– 太宰治 -8461
39.
幸福の便りというものは、待っている時には決して来ないものだ。
– 太宰治 -8478