小説家三島由紀夫の名言・格言89 | 美しさと深い思想を知る

16.

天才というものは源泉の感情だ。そこまで堀り当てた人が天才だ

– 三島由紀夫 -7730

17.

ほしいものが手に入らないといふ最大の理由は、それを手に入れたいと望んだからだ

– 三島由紀夫 -7785

18.

好奇心には道徳がないのである。もしかするとそれは人間のもちうるもっとも不徳な欲望かもしれない。

– 三島由紀夫 -7769

19.

男の嫉妬の本当のギリギリのところは、体面を傷つけられた怒りだと断言してもよろしい。

– 三島由紀夫 -7733

20.

やたらに人に弱味をさらけ出す人間のことを私は躊躇なく「無礼者」と呼びます。それは社会的無礼であって、われわれは自分の弱さをいやがる気持ちから人の長所をみとめるのに、人も同じように弱いということを証明してくれるのは、無礼千万なのであります。

– 三島由紀夫 -7784

21.

人生とは何だ? 人生とは失語症だ。世界とは何だ? 世界とは失語症だ。歴史とは何だ?歴史とは失語症だ。芸術とは? 恋愛とは? 政治とは? 何でもかんでも失語症だ。

– 三島由紀夫 -7745

22.

日本という国は、自発的な革命はやらない国である。革命の惨禍が避けがたいものならば、自分で手を下すより、外力のせいにしたほうがよい。

– 三島由紀夫 -7726

23.

芸術家といふのは自然の変種です

– 三島由紀夫 -7775

24.

個人が組織を倒す、といふのは善である

– 三島由紀夫 -7771

25.

なぜ大人は酒を飲むのか。大人になると悲しいことに、酒を呑まなくては酔へないからである。子供なら、何も呑まなくても、忽ち遊びに酔つてしまふことができる。

– 三島由紀夫 -7787

26.

青春の特権といえば、一言を以てすれば、無知の特権であろう。

– 三島由紀夫 -7737

27.

あらゆる文章は形容詞から古くなっていく。

– 三島由紀夫 -7795

28.

人間に忘却と、それに伴う過去の美化がなかったら、人間はどうして生に耐えることができるだろう。

– 三島由紀夫 -7748

29.

この世に一つ幸福があれば必ずそれに対応する不幸が一つある筈だ

– 三島由紀夫 -7792

30.

時の流れは、崇高なものを、なしくずしに、滑稽なものに変えてゆく。

– 三島由紀夫 -7765

31.

女性はそもそも、いろんな点でお月さまに似てをり、お月さまの影響を受けてゐるが、男に比して、すぐ肥つたりすぐやせたりしやすいところもお月さまそつくりである。

– 三島由紀夫 -7756

32.

人間を一番残酷にするのは 愛されているという自信だよ。

– 三島由紀夫 -7746

33.

あらゆる種類の仮面のなかで、「素顔」といふ仮面を僕はいちばん信用いたしません。

– 三島由紀夫 -7796

34.

潔癖さといふものは、欲望の命ずる一種のわがままだ

– 三島由紀夫 -7773

35.

若い世代は、代々、その特有な時代病を看板にして次々と登場して来たのだった。

– 三島由紀夫 -7761

36.

男と女の一等厄介なちがいは、男にとっては精神と肉体がはっきり区別して意識されているのに、女にとっては精神と肉体がどこまで行ってもまざり合っていることである。

– 三島由紀夫 -7734

37.

空虚な目標であれ、目標をめざして努力する過程にしか人間の幸福は存在しない。

– 三島由紀夫 -7777

38.

男性操縦の最高の秘訣は、男のセンチメンタリズムをギュッとにぎることだ。

– 三島由紀夫 -7731

39.

人間はあやまちを犯してはじめて真理を知る。

– 三島由紀夫 -7747

40.

精神を凌駕することのできるのは習慣という怪物だけなのだ。

– 三島由紀夫 -7739

41.

センスとは相手の気持ちを読みとること、ただそれのみだ。

– 三島由紀夫 -7790

42.

力を持たない知性なんて、屁の役にも立たない。

– 三島由紀夫 -7712

43.

親しくなればなるほど礼節をわきまえるのが理想の人間関係である。

– 三島由紀夫 -7750

44.

理想的な「他人」はこの世にはないのだ。滑稽なことだが、屍体にならなければ、人は「親密な他人」になれない

– 三島由紀夫 -7715

45.

エチケットなどというものは、俗の俗なるもので、その人の偉さとは何の関係もないのである。

– 三島由紀夫 -7794