16.
人生はあまりにも短く、そして退屈し浪費した時間は決して取り戻すことができないのだ。
– スタンダール -2778
17.
恋においては、われわれの虚栄心はあまりにたやすい勝利を軽蔑するものであり、どの種類の恋でも、男は向うから差し出されたものの価値を誇大視するものではない。
– スタンダール -2830
18.
いとしい女にはあんな長所、こんな長所があると君が信じて疑わないのは、ひとえに想像力のなせるわざである。
– スタンダール -2800
19.
羞恥心の効用は、それが恋愛の母であるということである。
– スタンダール -2820
20.
偉人は鷲のようなものだ。高く上れば上るほど、人からは見えなくなる。孤独は偉大になるための代償なのだ。
– スタンダール -2792
21.
子供は涙で命令し、聞いてもらえないと、わざと自身を傷つける。
– スタンダール -2849
22.
男は、俗っぽい女が与え得るすべてのものを受け取るより、いつの日か愛する女に気に入られるという、きわめて当てにならない機会を夢見るほうを好む。
– スタンダール -2788
23.
女に愛されていることが確かであると、男は、彼女が他の女より美しいか、美しくないかを検討する。女心がわからないと、顔の事など考える暇がない。
– スタンダール -2780
24.
小説というものは大道に沿うてもち歩かれる鏡のようなものだ。諸君の眼に青空を反映することもあれば、また道の水溜りの泥濘を反映することもあろう。
– スタンダール -2825
25.
恋が生まれるまでは、美貌が看板として必要である。
– スタンダール -2794
26.
人はあらゆるものを孤独の中で獲得することができるが、性格は別である。
– スタンダール -2774
27.
廃れた流行ほどゾッとするものはない。
– スタンダール -2797
28.
神のできる唯一の弁解は、神が存在しないということだけだ。
– スタンダール -2798
29.
恋敵に関しては、中庸を得るということはない。
– スタンダール -2815
30.
達人のみが平易な文体をうみだす。
– スタンダール -2846
31.
恋は熱病のようなのもである。それは意思とは関係なく生まれ、そして滅びる。
– スタンダール -2838
32.
天才の特徴は、凡人がひいたレールに自分の思想をのせないことだ。
– スタンダール -2771
33.
広く好かれれば好かれるほど、深く好かれないものだ。
– スタンダール -2790
34.
人間がこの世に存在するのは、金持ちになるためではなく、幸福になるためだ。
– スタンダール -2806
35.
憎悪にも結晶作用がある。恨みをはらせる希望が出てくると、あらためて憎みはじめるのだ。
– スタンダール -2828
36.
一目で惚れられるためには、男の顔の中に、何かしら、相手の女性に尊敬させるものと同時に、憐憫の情を感じさせる何かがなくてはならないのである。
– スタンダール -2789
37.
恋には四つの種類がある。情熱の恋、趣味の恋、肉体の恋、虚栄の恋。
– スタンダール -2786
38.
愛は私の人生で最も大切なものであり、唯一のものであろう。
– スタンダール -2782
39.
恋愛は大臣の椅子のように、簡単に手に入れることのできない一つの幸せな未来である。
– スタンダール -2796
40.
いっさいのよい議論は人を立腹させる。
– スタンダール -2795
41.
金を分かち合えば愛を増し、金を与えれば愛を殺す。
– スタンダール -2823
42.
恋の喜びはいつも、不安の大きさに比例する。
– スタンダール -2776
43.
よい教育とは、後悔を教えることである。後悔は予見されれば、天秤にひとつの重みを置く。
– スタンダール -2847
44.
美は、幸福の約束にすぎない。
– スタンダール -2777
45.
確固たる性格を持つには、自分に対する他人の影響を経験したことがなければならない。
– スタンダール -2818