46.
王国を統治するより、家庭を治めるほうが困難である。
– モンテーニュ -6137
47.
私が猫と戯れているとき、ひょっとすると猫のほうが、私を相手に遊んでいるのではないだろうか。
– モンテーニュ -6116
48.
目指す港がないような航海をしていたら、どんな風が吹いても助けにならない。
– モンテーニュ -6080
49.
一人の人間の評価と価値は、心と意志のなかにある。そこに人間の本当の栄誉が宿るのだ。
– モンテーニュ -6139
50.
世界で一番高い玉座に上っても、やはり自分の尻の上に座っていることに変わりはない。
– モンテーニュ -6097
51.
老いは、私達の顔よりも心に多くのシワを刻む。
– モンテーニュ -6076
52.
物財の貧困は容易に癒されるが、魂の貧困はけっして癒されない。
– モンテーニュ -6083
53.
自分を持っていれば、賢者は何も失わない。
– モンテーニュ -6109
54.
人間はその身に降りかかることよりも、それをどう受け止めるかによって傷つくことが多い。
– モンテーニュ -6100
55.
苦しみを恐れる者は、その恐怖だけですでに苦しんでいる。
– モンテーニュ -6128
56.
私は私の意見を述べる。それがよい意見だからではなく、私自身の意見だからだ。
– モンテーニュ -6114
57.
夫婦の仲はあまりつづけて一緒にいると、冷めやすいし、くっついてばかりいると、損なわれやすい。知らない女性はどれも愛想がよく見える。
– モンテーニュ -6084
58.
もしも人から、なぜ彼を愛したのかと問い詰められたら、「それは彼が彼であったから、私が私であったから」と答える以外には、何とも言いようがないように思う。
– モンテーニュ -6145
59.
各人はその考え次第で幸福にもなり、不幸にもなる。他人が見てそう思う人ではなく、自分でそう思う人が幸福なのである。
– モンテーニュ -6131
60.
他人のために暮らすのはもうたくさんだ。せめてこのわずかな余生を、みずからのために生きようではないか。
– モンテーニュ -6094
61.
財産の貧乏を治すことは易しいが、精神の貧乏を治すことはできない。
– モンテーニュ -6120
62.
子供の教育については、勉学の欲望と興味を喚起することが一番大切である。でないと結局、本を背負ったロバを養うことになる。
– モンテーニュ -6119
63.
我々人間の意見の最も普遍の性質は多種多様ということである。
– モンテーニュ -6132
64.
美貌や愛欲によって結ばれた結婚ほど、早く紛争を起こして失敗するものはない。結婚には、一定して変ることのないしっかりとした土台と、堅実にして慎重な行動が必要である。沸き立つような歓喜は、何の役にも立たない。
– モンテーニュ -6086
65.
私は苦労はいとわぬ。辛抱もする。だが、それは自分に気の向いたことをするときだけだ。
– モンテーニュ -6115
66.
人生の価値は時間の長さではなく、その使い方で決まる。長生きをしてもむなしい人もいる。
– モンテーニュ -6099
67.
恋愛で第一に大事なことは何かと聞かれたら、私は、好機をとらえることと答えるだろう。第二も同じ、第三もやはりそれだ。
– モンテーニュ -6077
68.
結婚は鳥籠のようなものだ。外にいる鳥たちはいたずらに入ろうとし、中の鳥たちはいたずらに出ようともがく。
– モンテーニュ -6125
69.
孤独な生活の目的とは、もっと悠々と気ままに暮らすというただ一つである。
– モンテーニュ -6122
70.
誰もがその収入を公表はしない。ただ収入によって得たものを見せびらかすだけである。
– モンテーニュ -6093
71.
心は正しい目標をなくすと、偽りの目標にはけ口を向けるものだ。
– モンテーニュ -6104
72.
食べているうちに食欲は起こるものだ。
– モンテーニュ -6107
73.
この世で一番大切なことは、どうしたら自分が自分のものになりきれるかを知ることだ。
– モンテーニュ -6149
74.
わたしは何を知っているだろうか?
– モンテーニュ -6141
75.
善行は、お返しができる程度なら、快く受け取られる。その限度を超えると、感謝どころか増悪が返ってくる。
– モンテーニュ -6095
76.
よい結婚というものが極めて少ないことは、それがいかに貴重で、偉大なものであるかという証拠である。
– モンテーニュ -6143
77.
世界で最も素晴らしいことは、自立の方法を知ることである。
– モンテーニュ -6096