16.
不幸はその人の偉大さを証明するものである。
– パスカル -4259
17.
人間は偽装と虚偽と偽善にほかならない。自分自身においても、また他人に対しても。
– パスカル -4280
18.
空想は感情に似ているが、感情とは反対のものである。
– パスカル -4303
19.
もし、友人が陰でしゃべっていることをお互いに知ったら、友情はほとんど保たれない。
– パスカル -4314
20.
感覚は、偽りの見せかけで理性をたぶらかす。
– パスカル -4306
21.
何ゆえに人は多数に従うか。彼らがいっそう多くの道理を持っているからか。否、いっそう多くの力を持っているからである。
– パスカル -4309
22.
人は恋愛を語ることによって恋愛するようになる。
– パスカル -4286
23.
好奇心というものは、実は虚栄心にすぎない。たいていの場合、何かを知ろうとする人は、ただそれについて他人に語りたいからだ。
– パスカル -4301
24.
人間の偉大さは、考える力にある。
– パスカル -4282
25.
お前は主人から可愛がられ、おだてられたからといって、それだけで奴隷でなくなると思うのか?奴隷よ、お前は実におめでたい。お前の主人はお前をおだてているが、いまにお前を打つであろう。
– パスカル -4318
26.
世論はいわば世界の女王であるが、力は世界の暴君である。
– パスカル -4273
27.
人間にとって苦悩に負けることは恥ではない。快楽に負けることこそ恥である。
– パスカル -4285
28.
偉人が我々より偉いのは頭が少しばかり高く出ているだけのことで、足のほうは我々と同じくらい低いところにある。
– パスカル -4311
29.
世の中にはたくさんよい格言がある。人がそれらの適用を誤っているだけだ。
– パスカル -4274
30.
知性が増すにつれ、人それぞれの個性をより多く見出すようになる。凡人は人それぞれの違いがわからない。
– パスカル -4266
31.
もしもすべての人が、互いに何を語り合っているかを知ったならば、この世に友は4人といないであろう。
– パスカル -4313
32.
人間は神と悪魔の間に浮遊する。
– パスカル -4276
33.
力は世界の女王であるが、世論はそうではない。だが、力を使わせるものは世論である。
– パスカル -4253
34.
哲学を嘲笑するものこそ、真に哲学者である。
– パスカル -4264
35.
人からよく思われたいのなら、自分のことをほめるな。
– パスカル -4288
36.
隠れた高潔な行いは、最も尊敬されるべき行為である。
– パスカル -4310
37.
人々は美徳の点ではそんなに差異はなく、悪徳の点でのみ差異がある。
– パスカル -4275
38.
雄弁も長たらしくなると退屈する。
– パスカル -4256
39.
我々が本当に愛するのは、人間そのものではなくて、人間のもっている特性ということになるのである。
– パスカル -4308
40.
美貌のためにある女を愛する人は、その女をいつまでも愛するであろうか?否である。
– パスカル -4260
41.
真の雄弁は雄弁を軽蔑し、真の道徳は道徳を軽蔑する。哲学を軽蔑することこそ、真に哲学することである。
– パスカル -4294
42.
無知を恐れるなかれ。偽りの知識を恐れよ。
– パスカル -4257
43.
恐れる者は恐れることなかれ。だが恐れぬ者は恐れよ。
– パスカル -4304
44.
想像力は何でもやってのける。それは美と正義と幸福をつくるが、これこそ、この世におけるすべてなのだ。
– パスカル -4269
45.
人は宗教的確信に促されて行うときほど、完全に、また喜んで悪事を働くことはない。
– パスカル -4287